こんにちは!りおなです!
2021年に岸田政権が発足し、間もなく1年少しが過ぎました。
10月末には岸田政権の発足から2度目の総合経済対策についての発表があり、物価高騰を踏まえたガス代や電気代、ガソリン代などの負担を軽減させる景気対策を行って国民の暮らしを守ることを強調しました。
これは標準的な家庭の年間にして45,000円の負担を軽減させる策。
しかしその一方で、増税や保険料増に向けた動きが加速していることが懸念されています。
では、どうしてここまでも増税や保険料増が進むのでしょうか。
また今後、岸田政権が実行または検討をする政策はどのようなことが挙げられるのでしょうか。
今回は、岸田政権の実行・検討中の改悪政策について詳しくご紹介させて頂きます。
現在までの岸田政権の改悪政策についてまとめました!
増税や保険料増が進む理由は?
国の税収は増える一方になっています、、、
2020年度の税収は60兆8216億円
2021年度は税収は67兆378億円
2022年度は「68兆3500億円余り」ということが報じられており、3年で最高額を更新しています。※ロイター通信による
そんな過去最高の数字が出ているにも関わらず、岸田首相はどうして増税を目指しているのでしょうか。
増税や保険料増が進む理由は
- 防衛費の増額問題
- 年金財政の悪化
という2つが考えられます。
それぞれ詳しく見てみましょう。
防衛費の増額問題
2022年2月24日に発生したロシアのウクライナ侵攻をきっかけに、日本の安全保障政策に対する関心が強まりました。
また日本だけでなく各国で防衛費を増額する見直しがあり、日本も中国などの周辺地域の驚異に対処するために防衛費の増額を検討しています。
北大西洋条約機構(NATO)では国内生産(GDP)の2%以上が目標であることから、日本もこの数字を目安としているものの防衛費の増額の財源は
- 国債でまかなう
- 増税して税金でまかなう
- 他の歳出でまかなう
など、その判断はまだ曖昧なまま。
11月13日にはヒゲの隊長と呼ばれる元自衛官で、現自民党の佐藤正久参院議員は防衛費増額の財源について「ふるさと納税あるなら、防衛納税あってもいい」と提案しました。
とは言っても自民党内の一部では国債発行については判断を慎重にすべきで、増税論がより加速しています。
財源の確保について「幅広い税目による負担が必要なことを明確にして理解を得る努力を行うべきだ」として国民負担の必要性を提示。
幅広い税目での増税、そして自衛隊の反撃能力の保有が今後は論点になっていくでしょう。
年金財政の悪化
日本の公的年金制度は、いま働く世代(現役世代)の支払った保険料を、高齢者の年金給付に充てる考え方が基本になっています。
公的年金制度は20歳から60歳の人が保険料を納めて、その保険料を年金として給付する仕組みなのですが、現在の日本では少子高齢化が進み高齢者の比率が上がっています。
これにより税金などから補填を増やさないと年金を維持することが不可能なのです。
10月26日に行われた政府税制調査会では
- 10%のままで日本の財政がもたない
- 今後の高齢化の進展に合わせて消費税率の引き上げについて考えていくべき
などという声が多かったことから、より増税への可能性が高くなっています。
では、ここからは岸田政権が実行または検討中の改悪政策について見てみましょう。
①年金納付5年延長
国民年金の保険料を納めるのは20歳から60歳までです。
つまり、60歳で年金の支払いが終われば、あとは年金のもらえる65歳まで待つのがこれまでの流れでした。
しかし、思ってのほか少子高齢化が進んでいることから将来受け取れる年金水準が下がってしまうことが懸念されたために、年金納付を65歳まで払い続ける5年間の延長の方針になっています。
年金納付5年延長の具体的な制度内容は、60歳を迎える誕生日の前月までの国民年金保険料の支払い義務があった制度を65歳を迎える誕生日の前月まで延長させるという制度のこと。
国民年金は2022年現在、1ヶ月あたりで1万6590円の負担があることから5年の延長を考えると単純計算でも「年金保険料の納付額は約100万円増える」ということが分かっています。
また現在、平均ではありますが40年程度働いた65歳の人の受け取れる国民年金は6万4816円程度。
前年度よりも引き下げられており、今後年金納付5年延長を実施したとしても払った年金分、多くもらえるわけではないことから国民からの疑問や批判の声も多くなっているのが現状です。
この年金納付5年延長は現在、議論する方針が固められており議論後は閣議決定、そして国会へ改正法案提出が行われることが予想できます。
現段階で法改正は、2025年ごろの方針と言われています。
②厚生年金の受給額減少
20歳から60歳未満まで支払う国民年金保険料とは別で、さらに会社で働いていた会社員や公務員が必須で加入するのが厚生年金。
その厚生年金の年金支給額が2023年4月より、0.4%減少してしまいます。
食品の値上げが続き、家計的にも厳しさが増しますが支払われる年金額も減少。
この背景には、厚生年金を納める現役世代の賃金が減ったことが関係しています。
そもそも年金の支給額は毎年4月に賃金と物価に応じて決められています。
今年は物価が急高騰していることがあったので支給額は上がるかと思いきや、新型コロナウイルスの影響などもあり、現役で働いている会社員や公務員の年金保険料を納める賃金が下がりました。
これを受けての措置として厚生年金の受給額減少となっています。
③雇用保険料引き上げ
雇用保険とは?
会社員などが退職または失業をしてさたときに3ヶ月〜1年程度、失業等給付を支給する目的の保険。
この雇用保険については、会社員とその雇用主が負担しています。
そんな雇用保険料が2022年10月より引き上げられ、労働者と雇用主の両方の負担が増えています。
具体的には、
- 雇用主は0.65%から0.85%になる
- 労働者は0.3%から0.5%になる
と法改正がありました。
この雇用保険は新型コロナウイルスの影響により雇用調整助成金の支給額が増えたことで財源不足が問題になることから決定。
現段階では2023年3月までの適用となっており、その後は厚生労働省の審議で検討されます。
④道路利用税の制定(検討中)
「走ると課税」と言われる道路利用税。
2022年10月の内閣府の税制調査会の総会で、自動車関連の税制審議を実施しました。
そして電気自動車(EV)の普及に伴って、走行距離に応じて課税する仕組みを検討しました。
これはハイブリット車などの普及で燃料向上が影響しており、ガソリン税などの税収の減少による財源確保の1つとしたものです。
今後、
- 電気自動車がより普及すると減収が予測されること
- トンネル設備や道路への整備への歳出の懸念
などを考慮し、さらにガソリン車よりも電気自動車が200kg程度重たいことから道路への負担も大きくなるので、自動車税制のあり方を見直す議論がされました。
道路利用税の検討を将来に向けた課題として、今後は議論が進められるかもしれません。
⑤消費税増税(検討中)
1989年に初めて日本で導入された消費税。
当時は3%だったのですが、徐々に引き上げられて現在では10%になっています。
これまで3度、消費税率が引き上げられており直近だと2019年10月に8%から10%に引き上げられました。
そしてこの消費税が、近い将来「15%へ増税される」という可能性が出てきました。
少子高齢化が進み、膨らむ社会保障財源を確保するためではあるものの、国民の負担が増える可能性も高く慎重に議論が進んでいます。
今後数年のうちに、消費税10%を15%に引き上げられる可能性は大いにあるでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は、岸田政権が実行または検討中の改悪政策についてご紹介させて頂きました。
現在岸田政権が実行または検討中の改悪政策の、
- 年金納付5年延長
- 厚生年金の受給額減少
- 雇用保険料引き上げ
- 道路利用税の制定
- 消費税増税
いずれも、国民の負担が増えることが予想できます。
近い将来消費税15%や、さらにその他の税金についても引き上げられてしまうかもしれません。
これからも制度の改正がある可能性も高いので岸田政権の動きに、注視していきましょう。