プロスペクト理論
プロスペクト理論とは?
1979年にアメリカの心理学者によって発表された。目の前に提示されたものの損失の度合いにより、人の意思決定は変化するという理論。
今から2つの設問を出します。どちらが損でどちらが得か考えてみてください!
設問①どうしても欲しいと思っていた腕時計が、100万円と高価なため購入を躊躇していました。その商品が以下のような2つのキャンペーンを実施し、どちらか一方だけを選ぶことができます。
A.100万円が無条件で50万円で購入できる
B.100万円が50%の確率で全額免除。しかし外すと100万円で購入しなければいけない
皆さんはどちらのキャンペーンを選択しましたか?
これは人間が利得を目の前にした場合、確実に得をする選択肢を選ぶという心理があるので、
この場合、キャンペーンAを選択する方が多い傾向があります。
設問②あなたに200万円の借金がありましたが、この度消費者金融が借金減額キャンペーンを開催しました。選択肢は2つあ り、どちらか一方だけを選ぶことができます。
A:200万円の借金が無条件で返済額が100万円になる
B:200万円の借金が50%の確率で全額帳消しになる
皆さんはどちらのキャンペーンを選択しましたか?
設問①を例に挙げてみれば、キャンペーンAを選択した方が多いのではと考えるかもしれませんが、設問2ではキャンペーンBを選択する方の方が実は多いんです。
これは借金というもともとの損失を回収するために、リスクはあってもより大きな利得を取りに行くという心理が働くからです。よくギャンブルで損失を取り戻そうとそれ以上の損失をするケースがありますが、これはまさにプロスペクト心理です。
どちらの設問も似たようなものであり、全ての選択肢が期待値でありながら、
人間とは無意識に、
利益を前にすると確実に取れる利益を取る
損失を前にするとその全てを回避しようとする
という心理傾向があることがわかります。
これがプロスペクト理論です。
このプロスペクト理論のせいで、FXでは利小損大になりやすいのです。
しかしこれを克服しなければ、FXで利益を上げることは出来ません。含み損と含み益を許容するには、自分でプロスペクト理論が働いていると自覚する必要があります。
実際に多額のマイナスを抱えた時、多額の含み益のポジションを持った時には必ずこの「プロスペクト理論」を意識してみてください!
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